参考1: 校註 古事記 - 青空文庫
参考2: 現代語譯 古事記 - 青空文庫
参考3: ねずさんと語る古事記 壱 (青林堂ビジュアル)

断りのない引用は参考1からのものです。


今回は神様の名前を列挙する。神様の名前自体に意味があるようですが自分にそれを説明する能力はないので参考3などを参照のこと。

 既に國を生み竟(を)へて、更に神を生みたまひき。かれ生みたまふ神の名は、大事忍男(おほことおしを)の神。次に石土毘古(はつちびこ)の神を生みたまひ、次に石巣比賣(いはすひめ)の神を生みたまひ、次に大戸日別(おほとひわけ)の神を生みたまひ、次に天(あめ)の吹男(ふきを)の神を生みたまひ、次に大屋毘古(おほやびこ)の神を生みたまひ、次に風木津別(かざもつわけ)の忍男(おしを)の神を生みたまひ、次に海(わた)の神名は大綿津見(おほわたつみ)の神を生みたまひ、次に水戸(みなと)の神名は速秋津日子(はやあきつひこ)の神、次に妹速秋津比賣(はやあきつひめの神を生みたまひき。(大事忍男の神より秋津比賣の神まで并はせて十神。)

まず十神生まれる。

  • 大事忍男(おほことおしを)の神
  • 石土毘古(いはつちびこ)の神
  • 石巣比賣(いはすひめ)の神
  • 大戸日別(おほとひわけ)の神
  • 天(あめ)の吹男(ふきを)の神
  • 大屋毘古(おほやびこ)の神
  • 風木津別(かざもつわけ)の忍男(おしを)の神
  • 大綿津見(おほわたつみ)の神
  • 速秋津日子(はやあきつひこ)の神
  • 速秋津比賣(はやあきつひめ)の神

 この速秋津日子(はやあきつひこ)、速秋津比賣(はやあきつひめ)の二神(ふたはしら)、河海によりて持ち別けて生みたまふ神の名は、沫那藝(あわなぎ)の神。次に沫那美(あわなみ)の神。次に頬那藝(つらなぎ)の神。次に頬那美(つらなみ)の神。次に天(あめ)の水分(みくまり)の神。次に國(くに)の水分(みくまり)の神。次に天(あめ)の久比奢母智(くひざもち)の神、次に國(くに)の久比奢母智(くひざもち)の神。(沫那藝の神より國の久比奢母智の神まで并はせて八神。)

速秋津日子(はやあきつひこ)、速秋津比賣(はやあきつひめ)が水の神々(八神)を生む。

  • 沫那藝(あわなぎ)の神
  • 沫那美(あわなみ)の神
  • 頬那藝(つらなぎ)の神
  • 頬那美(つらなみ)の神
  • 天(あめ)の水分(みくまり)の神
  • 國(くに)の水分(みくまり)の神
  • 天(あめ)の久比奢母智(くひざもち)の神
  • 國(くに)の久比奢母智(くひざもち)の神

 次に風の神名は志那都比古(しなつひこ)の神を生みたまひ、次に木の神名は久久能智(くくのち)の神を生みたまひ、次に山の神名は大山津見(おほやまつみ)の神を生みたまひ、次に野の神名は鹿屋野比賣(かやのひめ)の神を生みたまひき。またの名は野椎(のづち)の神といふ。(志那都比古の神より野椎まで并はせて四神。)

風、木、山、野の神。

  • 志那都比古(しなつひこ)の神
  • 久久能智(くくのち)の神
  • 大山津見(おほやまつみ)の神
  • 鹿屋野比賣(かやのひめ)の神 (別名、野椎(のづち)の神)

 この大山津見の神、野椎の神の二神(ふたはしら)、山野によりて持ち別けて生みたまふ神の名は、天の狹土(さづち)の神。次に國の狹土の神。次に天の狹霧(さぎり)の神。次に國の狹霧の神。次に天の闇戸(くらと)の神。次に國の闇戸の神。次に大戸或子(おほとまどひこ)の神。次に大戸或女(おほとまどひめ)の神。(天の狹土の神より大戸或女の神まで并はせて八神。)

大山津見の神、野椎の神が八神を生む。

  • 天の狹土(さづち)の神
  • 國の狹土の神
  • 天の狹霧(さぎり)の神
  • 國の狹霧の神
  • 天の闇戸(くらと)の神
  • 國の闇戸の神
  • 大戸或子(おほとまどひこ)の神
  • 大戸或女(おほとまどひめ)の神

 次に生みたまふ神の名は、鳥の石楠船(いはくすぶね)の神、またの名は天の鳥船(とりぶね)といふ。次に大宜都比賣(おほげつひめ)の神を生みたまひ、次に火(ほ)の夜藝速男(やぎはやを)の神を生みたまひき。またの名は火(ほ)のカガビコの神といひ、またの名は火(ほ)の迦具土(かぐつち)の神といふ。この子を生みたまひしによりて、御陰(みほと)やかえて病(や)み臥(こや)せり。たぐりに生なりませる神の名は金山毘古(かなやまびこ)の神。次に金山毘賣(かなやまびめ)の神。次に屎(くそ)に成りませる神の名は、波邇夜須毘古(はにやすびこ)の神。次に波邇夜須毘賣(はにやすびめ)の神。次に尿(ゆまり)に成りませる神の名は彌都波能賣(みつはのめ)の神。次に和久産巣日(わくむすび)の神。この神の子は豐宇氣毘賣(とようけびめ)の神といふ。かれ伊耶那美(いざなみ)の神は、火の神を生みたまひしに因りて、遂に神避(かむさ)りたまひき。(天の鳥船より豐宇氣毘賣の神まで并はせて八神。)およそ伊耶那岐、伊耶那美の二神、共に生みたまふ島壹拾(とをまり)四島(よしま)、神參拾(みそぢまり)五神(いつはしら)。(こは伊耶那美の神、いまだ神避りまさざりし前に生みたまひき。ただ意能碁呂島は生みたまへるにあらず、また蛭子と淡島とは子の例に入らず。)

  • 石楠船(いはくすぶね)の神 (別名、天の鳥船)
  • 大宜都比賣(おほげつひめ)の神 (穀物の神、後にスサノオの命に切られる)
  • 火(ほ)の夜藝速男(やぎはやを)の神 (別名、火(ほ)のカガビコの神、 火(ほ)の迦具土(かぐつち)の神)

この火の神を生んだことで伊邪那美の命は陰部を焼かれて病んでしまう。イザナミの嘔吐物、排泄物などから神が生まれる。

  • 金山毘古(かなやまびこ)の神 (嘔吐物から)
  • 金山毘賣(かなやまびめ)の神 (嘔吐物から)
  • 波邇夜須毘古(はにやすびこ)の神 (屎(くそ)から)
  • 波邇夜須毘賣(はにやすびめ)の神 (屎(くそ)から)
  • 彌都波能賣(みつはのめ)の神 (尿から)
  • 和久産巣日(わくむすび)の神 (尿から)

和久産巣日(わくむすび)の神が生んだのが

  • 豐宇氣毘賣(とようけびめ)の神

天の鳥船からここまでで八神。おそらく、金山毘古(かなやまびこ)ー金山毘賣(かなやまびめ)、波邇夜須毘古(はにやすびこ)ー 波邇夜須毘賣(はにやすびめ)はペアで一柱と数えている。

火の神を生んだことで体に傷を受け伊邪那美の神はお隠れになった。

伊邪那岐、伊邪那美は十四の島々、(男女の対を一神と数えて)三十五神を生んだ。

この場面は各種の自然界の神と金属の神が現れて世界が修理固成されていく様を表していると思われる。